ルーツ その③
普通のサラリーマンおじさんがどうして農家になろうと思ったのか。
30歳になった僕が4度目の就職、そして結婚。
この結婚が農家になりたいと思う大きなきっかけとなりました。
彼女は佐渡島で米作りを営む農家に生まれ育ち、そんな事で結婚してからも主に田植えの手伝いをメインにやらせてもらいました。
米農家の方々にとっては今や当たり前の話ですが、現在の稲作は田おこし〜田植え〜収穫に至るまで全て機械で行うので、あまり人の手は必要とされないのですが、例えば田植えに関して苗のや肥料の積み下ろしや田植え機への載せ換えなど、いわゆる力仕事も存在するので、男では大変喜ばれました。
僕の仕事は主にそんな力仕事と乗用田植え機に乗っての田植え作業でしたが、何も植えていない水だけはった田んぼが一面苗で埋め尽くされた姿になるのは、何度見ても嬉しいものです。
お手伝いをさせて頂いて気がつけば20年弱。
毎日満員電車に揺られ2時間以上の通勤を続けてきた僕は、いつしかこんな風に自然と共存した生活を送ってみたいと思うようになっていったのです。